大阪駅で150円のウンチをしようとした話
ウンチ難民
私は駅のトイレで列を作って大便を我慢している人たちをこう呼ぶ
人間の身体の作りの関係上、起きてから1時間くらいしてウンチに行きたくなるのはごく自然な事だ。
問題は夜中に精製・貯蓄したウンチの排出タイミングがちょうど出勤時と重なる事である。
駅のトイレというのは駅にもよるが大便器の数は1ヶ所あたり3個くらいだ。
当然混む。
さて、私は朝の7時半、大阪駅でウンチがしたかった。
当然混んでいる。
しかし、私は知っていた。
大阪駅で朝の時間帯でも空いているトイレを。
だが問題があった。
私はJR京都線から大阪環状線を使って目的地に行く予定だった。
つまりはウンチをするために改札を出なければいけなかった。
そのトイレは改札の外にあるからだ。
一度出ると再入場をして余分にお金がかかる。
150円
コンビニのおにぎり1個分の値段である。これは大金だ。
ちなみにその事実に気付いたのはトイレで気張っている最中だった。
ウンチをしたい時は頭がウンチでいっぱいになり思考力が低下している。
ウンチで大半を占められていた脳みそにウンチが出た分だけ思考が入る余裕が出来たのだ。
ウンチを65%ほど出力してる最中にお金が余分にかかる事を思い出した私は慌てて、どうすれば150円分を取り返すことが出来るか35%の余白で算盤を叩いた。
『『『『『150円分の価値があるウンチをすればいい!!!!!』』』』』
脳内会議で出された結論はこれだった。
私はそこからどうすればウンチに150円分の価値がつけられるか考えた。
既に75%は出力されている。
残りの25%で逆転満塁ホームランを打たなければならない。
大谷でも困難なミッションを達成しなければいけない。
150円の運賃のために。
しかし無情にもウンチはポトンと音を立てて流れていってしまった。
当たり前と言えば当たり前である。
ウンチはウンチだ。
ただ尻から出て下水へと流れていく。
いつか土に還り栄養となる日が来ても、その時には赤の他人(他糞)である。
江戸時代のように貯蓄して売りでもしない限りは金にならない。
仕方がないとはいえどこかで150円分の節約をしなければならない。
安月給のオタクは日々節約して、推しへの投資資金を貯めねばならないからだ。
私はため息をつき思った。
「不便なものだな」
この話は水に流して忘れる事にしよう。ウンチと共に。