岡山はデミカツ丼とフルーツパフェの味
兵庫県の真ん中辺りに暮らしている私にとって、岡山という土地は近いようで実はかなり遠い。在来線を使えば軽く2時間はかかる。
前々から興味はあったものの、どうしても行きやすくて、色々なものがある大阪や神戸に足を向けるのは、神戸以西の兵庫県民なら仕方ない事だと思う。
今回、私が岡山に行ったのは、まだ行ったことのない桜の名所に行きたかったという理由からだ。
ちょうど後楽園が見頃を迎えていうニュースが流れてきたので、せっかくだし行ってみるかと思い、新幹線の乗車券を買った。
JR岡山駅を降りてすぐに思ったのが「愛媛の松山にどこか似てるな」という事である。
路面電車が走っていて、城下町が元となって発展した街。
共通点はこれくらいだが、地方の大きな都市は違いは多少あるが、根本的な造りは似ているように感じる。
岡山城へは歩いて行ったが思ったより近かった。
姫路城が見かけより意外と遠いのと逆の印象だ。
まずは後楽園に行こうとしたが、休憩所に「地ビールあります」という幟を見つけ、光に誘われる夏虫よろしく、フラフラと入ってしまった。
岡山城を見ながら「金烏ビール」をいただいた。
味は普通のビールと黒ビールの間のような味。
「金」と烏の「黒」のビールとは美味いネーミングだなと思った。
ビールを飲んで、少しテンションも上がり、後楽園に入った。
期待通り、ちょうど満開で見頃となっていた。
下にはビニールシートを敷いて花見をしている人たちがたくさんいた。
後楽園は岡山藩、藩主の池田綱政が1687年に着工、1700年に一応の完成をした建築物で歴代の藩主が休憩やイベントなどに使ったらしい。
しかし、赤穂城に続き、ここでも池田氏の名前が出てくる辺り、「西国将軍 池田輝政」の凄さが伝わってくる。
池田氏の勢力の大きさは姫路、赤穂、岡山とこの3ヶ所からもよく分かる。
さて、後楽園を後にして、岡山城を登ってみる事にした。
ビールを飲んだせいで頻尿になってしまったが、トイレがあちこちにあって漏らさずに済んだ。
間近で見ると烏城という別名の通り、本当に真っ黒だった。
中は姫路城とは違い、エレベーターなどで登りやすくなっている。
最上階からは岡山の街を見下ろす事ができる。
周りが川で囲まれているのが見て分かる。
地形を利用した要塞なのが実感できた。
後楽園と岡山城を見て回るとちょうど昼時となり、お腹も空いてきたので、昼ごはんを食べる事にした。
気になっていたのが「デミカツ丼」である。
岡山名物のB級グルメだが、加古川の「かつめし」とどう違うのか。
それが気になった。
しかし、1番行きたい店は閉まっていた。
仕方なしに行った次の店は、すごく格式が高そうでデミカツ丼なのに、こんな入りにくいのは解釈違いだと思い、結局は駅のラーメン屋のデミカツセットを食べた。
なんやかんや妥協の末の選択だったが普通に美味しかった。
デミカツ丼を食べた感想としては「かつめしよりもデミソースの主張が強い」という当たり前と言えば当たり前の感想だった。
東京辺りの人にどこが違うのと聞かれても私では上手く説明できる気がしない。まあB級グルメなので、こういうのは名乗ったもん勝ちだと思った。
腹も膨れ、最後に前々から気になっていたフルーツパフェを食べに行った。
岡山といえば美味しいフルーツが有名だ。
当然、美味しいフルーツパフェの店もたくさんある。
私が行ったのは「観音山フルーツパーラーOKAYAMA」というお店だ。
店がデコデコしすぎず落ち着いた雰囲気でカウンター席もあり、男一匹で入っても大丈夫な雰囲気でとてもよかった。
岡山産のイチゴを使ったフルーツパフェはとても美味しかった。
実を言うと、私はイチゴが大好きというほどではない。
実家にいた時は、親戚からイチゴを贈られても、妹や母にいつも譲っていた。
妹や母が甘い甘いというイチゴの甘さがそこまで甘いとは思えなかったからである(多分、私の舌が甘さに麻痺してるのが悪い)
しかし、このイチゴは本当に甘かった。
瀬戸内海の日差しがいいのかは分からないが、美味しいイチゴだった。
池袋の夜パフェもよかったが、こちらのパフェもかなりレベルが高かった。
目的の大半も達成されたので、私は帰る事にした。
行きは1時間弱で来れたが、帰りは新幹線を待つ事になり、2時間くらいかかった。
やはり岡山は近くて遠い
おまけの写真
路面電車というものは地域色が出るものだが、これはインパクト抜群だった。
岡山の人のセンスは、やはりすごい。